【北海道 三千櫻酒造】蔵の歴史と純米吟醸 彗星55の魅力に迫る

北海道に位置する三千櫻酒造の魅力とその豊かな歴史を探ります。
明治時代から続くこの酒蔵は、技術革新と伝統の継承を通じてその高品質を保ち続けています。
茨城県の結城酒造との深い繋がりも含め、その背景と現在に迫ります。

三千櫻(みちざくら)酒造について

三千櫻酒造は、北海道の豊かな自然に囲まれた地に、2020年に移転した酒蔵です。
この地域特有の冷涼な気候は、日本酒造りに最適な環境を提供しています。
酒蔵の歴史は明治時代に始まり、伝統的な技術と現代技術の融合により、高品質な日本酒を生産しています。

その歴史

三千櫻酒造は、明治時代に創業された歴史ある酒蔵で、もともとは岐阜県中津川に位置していましたが、近年、北海道の東川町に移転しました。
冷涼な気候を活かした、より洗練された味わいの日本酒を生み出しています。
移転により、技術革新と伝統の継承が同時に行われ、さらなる品質の追求が可能になりました。
北海道東川町の天然の雪解け水を仕込み水に使い、新たな三千櫻を醸しています。

茨城県 結城酒造との繋がり

三千櫻酒造と茨城県にある結城酒造は、長年にわたって密接な関係を築いてきました。
両蔵の協力関係は、技術交流や原料の共有に留まらず、互いの発展に寄与しています。
特に注目すべきは、2022年に結城酒造が大規模な火災に見舞われたことです。
この火災で、江戸時代より守られてきた蔵が全焼。
生産活動を完全に停止させました。

火災後、結城酒造は現在も復興に向けたプロセスを進めている最中であり、完全な復活には至っていません。
この困難な時期に、三千櫻酒造は結城酒造への支援を申し出ました。
災害からの回復を支援するために技術的な知見を提供し、必要な資源を供給することで協力しています。
また、結城酒造の杜氏・浦里美智子氏は、火事後に単身で北海道へ移住。
三千櫻酒造の設備を使用し「結(むすびゆい)」を醸造しています。

この絆は、業務提携を超えた深い相互支援の精神を象徴しており、両蔵の未来への協力と応援が反映されています。
結城酒造が再び独自の生産を行える日まで、継続的に支援を提供することを約束しているのです。
このような連携は、両蔵だけでなく、地域社会への貢献にも繋がり、日本の酒造り文化の持続的な継承を支える重要な役割を果たしています。

公設民営型酒蔵として

多くの人が、優れた水と米があれば素晴らしい日本酒ができると考えていますが、東川町には長らく「地酒」が存在しませんでした。
地元で「東川町らしい日本酒」を造りたいという強い願いがありながら、酒造りの技術が不足していたのです。
この課題を解決するため、2019年には全国でも珍しい「公設民営型」の酒蔵の設立が公募され、そのチャンスを掴んだのが三千櫻酒造でした。

公設民営型酒蔵とは、酒蔵の設備などは町である「公」が用意し、酒造りや運営は民間の酒蔵に任せる、という制度のこと。
この運営形態は、地元の農業の支援や地域経済の活性化に寄与し、地域文化の保存と発展にも努めています。

今後の取り組み

環境への配慮を重視し、持続可能な酒造りに取り組んでいます。
新しい設備への投資や、リサイクル可能な資源の利用拡大を計画しており、これによりエネルギー効率の改善と環境保護が図られます。

三千櫻 純米吟醸 彗星55

「JAひがしかわ」の有志が三千櫻のために初めて作った酒米「彗星」を使用。
この日本酒は、三千櫻酒造の技術の粋を集めた製品であり、特有の味わいと香りが飲む人を魅了します。

味わい

口当たりが柔らかく、深い味わいが特徴です。
甘みと旨味がバランス良く組み合わさり、軽快でキレが良いです。
冷やしても温めてもその美味しさを保持します。

香り

フルーティな香りが特徴で、青りんごや洋ナシを思わせる爽やかさがあります。
開栓するとすぐにその豊かな香りが広がり、飲む前から楽しみを増します。

ペアリング

新鮮な海鮮料理や繊細な味わいの野菜料理、またはチーズやサラダとも絶妙にマッチします。
特別な機会だけでなく日常の食卓にもばっちりです。

まとめ

北海道に移転して新たなスタートを切った三千櫻酒造の彗星 純米吟醸は、その独特の風味と深い歴史に裏打ちされた高品質な日本酒です。
多様な料理とのペアリングを楽しむことで、その魅力をさらに深く味わうことができます。

日本酒愛好家にとって、三千櫻酒造の彗星 純米吟醸は、その探求の旅において見逃せない存在です。
北海道の自然が生んだ豊かな風土と、長年にわたる酒造りの伝統が織りなす味わいを、ぜひおさけとで体験してください。

おさけとは現在都内に8店舗。
全国各地の日本酒を入れ替えながらご用意して、皆様をお待ちしております。